寝室は1階と2階どちらがいい?それぞれのメリット・デメリットをご紹介

家を設計していると、寝室を1階または2階のどちらに設置すればいいか迷う人もいると思います。

広さによっては、どちらかにせざるを得ない場合もありますが、目的や重要視するポイントによっては、適切な寝室の場所があるので、あらかじめそれぞれのメリットを把握しておきましょう。

今回は、寝室を1階または2階に設計する際のメリットやデメリットまで詳しく解説していきます。

1階に寝室をおくメリット

1階に寝室を置くメリットは5つあります。

階段の上り下りをしなくて良い

1階に寝室をおく1番のメリットは、階段の上り下りをしなくて済むことです。

身体的にも精神的にも寝室に行く際の負担が減るので、1階に寝室をおくメリットは大きいです。

寝室に洋服を収納する人も多いと思いますが、1階に設計しておけば生活動線がスムーズになります。

また、就寝中にトイレや水分をとりたいときに、わざわざ階段の上り下りをしなくて済むこともメリットの一つです。寝ぼけて階段を踏み外す心配もありません。

病気やケガ・介護が必要になっても安心

万が一の時のために、寝室を1階に設計しておく、という考え方もあります。

将来、子供が巣立って夫婦2人高齢になった時のことを考えて、生活の基盤をすべて1階に集約しておく人も増えています。

階段の上り下りが大変になったり、出来なくなることも考えられますし、若い人も急な病気やケガで移動が難しくなることもあります。

将来も長く安心して暮らせるマイホームを考えている人は、1階に寝室を設計することをオススメします。

生活動線が1階で完結できる

リビングで食事をしたり、洗面、トイレ、お風呂、寝るための寝室など、生活に欠かせない設備や部屋を1階で完結できるのも、1階に寝室をおくメリットです。

生活動線がスムーズになるだけでなく、掃除などの家事の時短にもつながるので、家事が楽になったと感じる人もいるようです。

寝室や隣接するクローゼットに洋服を収納するケースも多いですが、寝室を1階におくことで、仕舞いやすくなり、家族の負担も軽減されます。

災害時にすぐに外に出られる

寝室が1階にあると、地震や火災などの災害時にすぐに避難できます。

特に夜間、災害で停電などが起きてしまった時に、寝室が2階にある場合、暗い中階段を踏み外してしまうなどの危険が伴います。

窓や玄関からすぐに外に出られる1階に寝室を設計しておけば、いざという時に最短経路で避難できます。

小さい子供の泣き声にすぐ気付ける

子供が小さいうちは、夜泣きをすることが多いですが、2階で寝ていると気づかないことも多いです。

1階に寝室をおくことで、何か異変があったときにすぐに対応しやすくなります。

1階に寝室をおくデメリット

1階に寝室を置くデメリットは4つあります。

生活音が聞こえやすい

1階には家族が集まるリビングやキッチン、洗面、トイレ、お風呂などがある場合が多いです。

1階に寝室をおくと、2階におく場合に比べて生活音が気になってしまうこともあります。

就寝中の他の家族の物音が気になったり、子供を寝かせた後に家事をしていたらその物音で子供を起こしてしまったりすることもあります。

リビングなどが狭くなることがある

1階に寝室を置くと、リビングが狭くなってしまうことはデメリットの一つです。

また、そもそも土地が狭い場合だと、1階に寝室をおくこと自体が難しいこともあります。

寝室を設計する場所を考える時は、他の部屋との広さのバランスをしっかりと確認しておきましょう。

無理やり寝室を1階において、リビングが狭くなりすぎた!なんてことにならないようにしましょう。

プライバシーが気になることがある

家族が過ごすことの多い1階と同じフロアに寝室を設計すると、プライバシーが保たれないと感じてしまう人もいます。

寝室は家の中で最もプライベートな部分であり、一番リラックスできて心休まる場所であるべきです。

人の動きが多く、来客があったりと、1階に寝室を設けると落ち着かない!という人もいるので、目的や優先順位を家族で話し合って、寝室の場所を決めていきましょう。

防犯面の不安

緊急時にすぐ避難できる安心感がある反面、外からの侵入者と会いやすいという不安も生まれます。

1階で就寝することに防犯面で不安を感じる人は、補助錠や音がなる防犯砂利を寝室の窓の外に敷き詰めるなど、出来る対策はたくさんあります。

2階に寝室をおくメリット

2階に寝室を置くメリットは3つあります。

生活音が届きにくい

2階に寝室をおくメリットとして、生活音が届きにくく、睡眠に集中しやすいことが挙げられます。

他の家族の生活音や照明の明かりなどが漏れてこないため、寝室を寝るための部屋と認識しやすくなります。

小さい子供がいる家庭では、2階に上がることで寝る時間のメリハリがつきやすいというメリットもあります。

プライバシーを確保できる

生活設備が多い1階だと、どうしてもプライバシーが確保できず落ち着かない。という人も多いと思います。

プライバシーを確保できることは、2階に寝室をおく大きなメリットです。

また、1階に寝室を置く場合と比べて、寝室を広く設計しやすい傾向にあるので、リラックスできるくつろぎ空間を手に入れることも可能です。

リビングを広く設計しやすい

寝室を2階におくことで、家族が集うリビングを広く設計しやすくなります。

リビングで過ごす時間が多いご家庭や、リビングや寝室の広さを十分または広めに確保したいというご家族は、寝室を2階に設計した方がいいかもしれません。

もともと、土地が狭い場合は、希望の広さを実現できないことがあるので、それぞれの広さのバランスを考えて設計しましょう。

2階に寝室をおくデメリット

2階に寝室を置くデメリットは2つあります。

階段の上り下りが増える

日々の生活の中で、階段の上り下りが多いと負担に感じてしまいます。2階に寝室をおくと、どうしても日常の中での階段の上り下りの回数が多くなってしまいます。

小さい子供がいる場合や、足腰が弱い人がいたりすると、2階に寝室を配置するのが不安な人もいるでしょう。

また、将来的な介護や、親の同居が考えられる家庭は、階段の上り下りをしなくていい場所に寝室を設計しておくことをオススメします。

家事動線が遠くなる

寝室や寝室に隣接するクローゼットに洋服を収納するケースが多いので、2階に寝室を設けると、洗濯物を仕舞うたびに階段をのぼらなければいけません。

家事動線は短ければスムーズに家事ができますが、毎回洋服の収納のために階段を上り下りするのは大変です。

寝室を2階におく場合でも、家族の洋服の収納は1階に設計しておくことをオススメします。ランドリールームやファミリークローゼットを設計して、家事動線も含めて収納を考えましょう。

まとめ

今回は、1階と2階の寝室のメリットやデメリットについて解説しました。

どちらにもメリットとデメリットがありますが、家族でどんな寝室が理想かを話し合いながら設計していきましょう。

土地の面積や家族構成によっては、1階・2階のどちらに寝室を設計するか選べないこともありますが、将来のことも考えて後悔のない間取りになるように、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

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