【湿気・カビ対策】湿気を溜めこまない家にするコツを大公開!

高温多湿な日本。一年を通して私たちの暮らしの中でとても重要な鍵となるのが「湿気」です。日本には四季があり、夏は暑く冬は寒いというのが日常ですが、近年の温暖化現象で異常気象が続き、とんでもない豪雨や豪雪などが発生したり、外気と室内の気温差がとても大きくなってきたりしています。また梅雨時期には毎年雨の日が多く、日照時間がとても短くなりがちです。

こうした気温差のある環境下でエアコンなどを使用すると、窓や壁、床下などに結露や湿気を発生しやすくしてしまい、それが原因でカビやシロアリ・ダニなどの害虫の発生に繋がりかねません。さらにそれを放置してしまうと、最悪の場合家が傷んでしまう恐れがあります。

また、湿度の高い室内の「ジメジメ」した空気、壁や床に現れる「ベタベタ」「ベトベト」…生活していてもとても不快に感じますよね。

湿度が高い環境ではカビやダニが発生し、アレルギー症状で体調不良になったり、湿度が高いことで倦怠感を引き起こしたりなど健康面にも影響が出てきます。

快適な生活を送るためには家の湿気をコントロールしてきちんとした対策を行っていく必要があります。

そこで今回は湿気対策についていくつかご紹介したいと思います。

●まずは湿気の発生源を知ろう!

まずはじめに、住まいのどこに湿気が多く溜まりやすいかを知る必要があります。

その場所を知ることで、どのような対策を考えなければいけないかがわかってきます。

毎日の暮らしの中でも常に湿気は発生します。湿気の発生源・溜まりやすい場所としてあげられるのが、水回りやシューズボックス、窓や家具の下や裏側、その他に押し入れやクローゼットなどは湿気が溜まりやすい場所といえます。

例えば、お風呂に入ることでお湯の蒸気が浴室だけでなく室内にもどんどん侵入してきます。また、人は寝ている間にも汗をかくので、知らないうちに布団に汗が染みこみ湿気が溜まっているんです!その他にも日常生活の中では、人やペットの呼吸や植物からも湿気は出ています。また近年、加湿器を使う家が増えてきていることもあり、生活空間の一部分だけに湿気が溜まりやすくなっている、という可能性も。

湿気が溜まりやすい場所ということは、カビが発生しやすい場所ということになりますので一度家の中を確認してみてくださいね。

湿気は家の中だけじゃない!どんな場所に湿気が多いのか?まずはチェック!

まずは下記の項目にあてはまるかどうかをチェックしてみてください。

□雨水が溜まりやすい土地

□もともとの土地が水田や湿地地帯だった

□洪水や台風で浸水したことがある

□基礎の高さが低いため、床下の空間が狭い

□床下換気扇・換気口付近に障害物がある

□水漏れなどの問題がないか

以上の項目にひとつでも当てはまる土地や住宅ですと、湿気が溜まりやすく換気が必要になってくる場合があります。それを踏まえて住宅を建てる際、またはリフォームする際に注意しておきたいところを以降で説明していきたいと思います。

家自体の老朽化を防ぐために事前に調べておきたいこと!

家の中だけではなく、室内と外気の気温差からくる結露や外から侵入する湿気を含んだ空気などからも湿気は発生します。そのため、室内だけではなく床下や外壁と壁の間など室内だけにとどまらず湿気は発生してしまいます。これを放っておくと家自体の老朽化にも繋がりかねませんのできちんと対策をしていきましょう。

住宅を建てる際に基本的なこととして、土地や土壌がどんな状態なのかを事前に調べておく必要があります。例えば、水分を多く含んでいる土壌ではないかどうか、以前はどのような土地として使用されていたか、水はけの悪い土地ではないか、風は通る土地なのかなど確認することがとても重要になってきます。

弊社は『地盤サポートシステム』があり、ローコストで土質(土の種類・性質)がわかる画期的な地盤調査方法SDS(スウェーデン式サウンディング)試験を導入しております。住宅を建てる際の設計や施工に必要な土質定数を事前に知ることで、その土地に必要な地盤強度を知り強度をより高めることができます。また、土質がわかれば過剰設計(補強工事)の低減にもなり、コストダウンにも繋がります。

近年は全国的に地震が多発しており、いつどこで地震が起こるかわかりません。セイカホームでは不安を抱えたまま大切な住宅を建てるのではなく、少しでもお客様に安心して家を建てていただけるよう、土地の備えを万全にしてから家づくりを行っています。 大切な住宅を長く守るためにも地盤調査方法SDS試験は必要だといえます。後に不同沈下を起こすリスクを抱えてしまうことのないよう、備えておきたい項目です。不同沈下とは、地盤沈下(地盤の歪みなど)により建物が地中に沈んだりして傾くことです。

床下の湿気対策として

床下の環境は家にとってもとても重要な場所で、ここを見逃していると家の老朽化にも繋がります。きちんとした対策をしていきましょう。

床下の高さを高くする

日本では古代から「高床式」などの建築方法を用いて風通しの良い家づくりをしてきました。それは現代でも変わらず、湿気が溜まらないよう床下を高くして住宅を建てています。先人の知恵ですね!地盤面から床の仕上げ面までの高さのことを「床高(ゆかだか)」といいますが、この床高を作ることで、地面からの直接的な湿気を防いでくれます。現在、建築基準法ではこの床高を450㎜以上確保するように定められています。床高の高さが低いと通気が難しく、湿気がこもりやすくなってしまいます。

防湿シートやタタキコンクリートにする

防湿シートは床下の土壌面に敷くことで地面から直接のぼってくる湿気を防いでくれます。また、近年は防湿シートに防蟻処理を施すことでシロアリの発生を防ぐこともできます。タタキコンクリートも同じ考えで、地盤をコンクリートでタタキのように施工することで、地面から直接のぼってくる湿気を防ぐことができます。ですがいくつかの条件があり、コンクリートの場合は厚さが100㎜以上にしなければいけない、防湿シートの場合は厚さが0.1㎜以上で重ね幅は300㎜以上、厚さは50㎜以上のコンクリート又は乾燥した砂で押さえたものに限るとされています。このように防湿処理がしっかりと施されている場合は、床高が多少基準以下でも一概にいえないとされています。

床下換気扇の設置

床下換気扇とはその名の通り専用の換気扇を床下に設置して、モーターで動かし床下の換気を行います。床下換気扇で床下の湿度を調整し、床下の湿度を快適に保つことができます。

しかし、この床下換気扇の前に室外機や物を置いてしまうと床下換気が十分に機能しなくなってしまうのでご注意ください。

断熱材をきちんと充填すること

湿気を防ぐためには外気を室内に持ち込まないことが基本。そのためには住宅の高気密・高断熱が必須になってきます。高気密・高断熱で隙間のない家をつくることでエアコンの効きが良くなり、より湿気をコントロールしやすい住まいにしましょう。

弊社では断熱材としてノンフロンウレタンフォーム断熱材(現場発泡断熱材)を採用しております。ノンフロンウレタンフォーム断熱材は優れた断熱性・気密性で室内を快適に保ち、尚且つ隙間なく充填することにより室内の湿気を吸収し外に放出します。内部の結露発生を抑えるため、カビやダニなどの害虫や木材の腐食から住まいを守ることができます。

家の中の通気性を良くしておく

基本的に家の中に物が多いとそこに湿気が溜まりやすくなってしまいます。また、近年家での生活が長くなる中、加湿器を使用するご家庭が増えてきているかと思います。乾燥した冬場やエアコンを入れる夏場は乾燥するので加湿器が手放せないという方もいるのではないでしょうか。しかし、このご時世で余計に加湿してしまっているかもしれませんね。湿気が多くなってしまうと人にも住宅にも悪影響が出てきます。一日の中でも室内の湿度は大きく変化しますが、季節によっても変動があります。年間を通して室内の快適な湿度は40~60%になります。湿度は高すぎるとカビやダニが発生しやすくなり、低すぎるとウイルスが活発になってしまうので、快適な湿度を保ちましょう。

床材に無垢材を使用する

床材に無垢材を使用する方も増えてきているのではないでしょうか。無垢材は木のぬくもりや質感が唯一無二のあたたかみがあり、時間とともに風合いやツヤなどの経年変化を楽しめます。また無垢材は木のぬくもりや質感だけではなく、湿気も取り除いてくれるという効果もあります。無垢材ならではの独特の風合い、ぬくもり、そして時を経るごとに増す深みを感じながら尚且つ快適で心地よい暮らしを提供してくれます。

窓の設置位置で湿気も大きく変わる

家を建てる際には風がどちらの方向からよく吹いてくるのかを知ることが重要になってきます。風の吹く方向を事前に調べておくことで風の通りやすい窓の位置や室内を設計することができるという利点があります。また、日当たりなどもきちんと調べることで湿気がこもりにくい住まいを作ることができます。

晴れた日には十分に換気をして室内にこもっている湿気を取り除きましょう。

また、日照時間が少ない梅雨時期や冬の間はどうしても室内干しになってしまうことで、室内にも洗濯物の湿気がこもってしまいます。こういった室内干しには注意が必要になってきます。エアコンの除湿を使うのもいいですが寒くなりすぎたりしますよね。そういったときは除湿器とサーキュレーターを併用して室内の空気を循環させることで乾燥させるのもいいですね。

室内の換気の仕方

室内の湿気を取り除く換気の方法などを以下でいくつか取り上げていますので参考にしてみてください。

窓を開ける

シンプルなことですが、窓を開けての定期的な換気が一番重要な作業です。外の風を通すことで室内の湿気を取り除くことができます。また、扇風機、サーキュレーター、換気扇を合わせて使用するとより効果的です。

除湿剤や除湿器をつかう

除湿剤は押し入れやクローゼット、シューズボックスなどに置いておくと、気付かぬ間に結構な量の湿気を取り除いてくれます。また、エアコンの除湿運転や除湿機を使用するのも、目に見えて湿気が取れているのがわかりますね。

布団乾燥機をつかう

寝ている間に出る汗などによって湿気は布団にもたまった状態になっています。お天気のいい日に天日干しするのが良いですが、時期によってはなかなか外に干せないことも多いですよね。そんな時は布団乾燥機を使うとウソみたいにふっかふかの布団になりますよ。他にもすのこを布団の下に敷いておくだけでも格段に違います。

除湿アイテムを使用する

湿気が溜まりやすい場所には湿気を吸い取ってくれる除湿アイテムを置くことで湿気が軽減されます。

《除湿アイテムとして》

●タンスや押し入れに新聞紙を敷く

昔からの知恵ですよね。除湿だけじゃなく防虫効果もあります。

●重曹や竹炭を置く

湿気の貯まりやすい場所に重曹や竹炭を置いておくだけで除湿効果があります。しかも消臭効果もあるので一石二鳥ですね。

●珪藻土の物を置いておく

珪藻土とは植物性のプランクトン(藻)が化石化したもので、昔から火に強い土として七輪や耐火断熱レンガの原料として使用されています。最近ではいろんなお店でも珪藻土の商品を多く目にすることもあるかと思います。珪藻土は吸放湿性能に優れているので乾燥しているときは放湿し、湿度が高い時は吸収してくれる優れものです。

まとめ

今回ご紹介した内容はいかがでしたか。

湿度は自分たちでも調整することができるものです!私たちの暮らしの中でより快適な生活環境を送れるかどうか…それは自分たちでも変えていくことができるんです。

住宅の湿度が高い状態が続くと家自体の老朽化にもつながります。湿気に負けない家づくりを考え、より快適な暮らしを長く続けていくために、今回ご紹介した方法を参考にしてくださればと思います。

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