【新築時は必見!】火災保険を安くおさえるコツとその注意点
住宅ローンを使用して住宅を購入する場合、火災保険の加入は必須となります。住宅購入時にはいろいろなことにお金がかかるため、できるだけ出費は抑えたいものですよね。そこで今回は、「火災保険料を安くおさえるコツ」とその注意点について解説していきます!
火災保険の保険料はどのように決まるのか
まず、火災保険の保険料はどのような項目を基準に決められているのかをご説明します。基本的な保険料の算出基準となる項目は以下です。
建物の種類
戸建て住宅なのか、マンションやアパートなどの集合住宅なのかで保険料が変わります。
建物構造
火災保険の「建物構造」は、以下の3つに分類されています。
・M構造(コンクリート造りのマンション等)
・T構造(鉄骨造りの戸建て等)
・H構造(木造の戸建て等)
火災保険では「燃えにくさ・壊れにくさ」が評価されるため、最も一般的である「H構造(木造の戸建て)」が、最も保険料が高くなります。
建物評価額
火災保険の対象となる建物の評価額も保険料に影響します。建物評価額が高いほど保険料も上がります。
評価額の算出方法には2種類あります。
・再調達価額(新価)を基準とする方法
同じ構造の物件をもう一度建築または購入するのに必要な額を元に算出。現在はこの方法で契約するのが一般的です。
・時価額を基準とする方法
再調達価格から「経過年数による価値の減少と消耗分」を差し引いた金額を保険金額として算出します。以前は長期間(最長36年)の火災保険期間の契約が可能だったため、1998年以前に長期火災保険に加入した人はこちらの時価額での算出となっている場合も。
時価額での計算の場合は、災害によって家が全損した場合などの万が一の状況で、再建のための補償額が不足してしまう場合があります。保険の見直しの場合は時価額での算出方法になっていないかを確認しましょう。
保険内容
火災保険とはいっても、火災をはじめとして落雷・風災・水災など、様々な補償内容があります。基本的な補償内容+自由選択できる補償内容で何を設定するかによって保険料が変わります。
保険期間
火災保険の保険期間は最長10年となっています。1年間の保険契約にすることもできるため、火災保険の適用期間をどれくらいの長さにするかによっても保険料が変化します。
火災保険料を節約するポイントは6つ!
保険料の算出方法がわかったところで、ではどのように保険料を節約すればよいのかを見ていきましょう。
1.複数の保険会社から見積もりをとって比較する
火災保険には様々な補償がついていますが、同じ内容の補償でも、各保険会社によって保険料は異なります。火災保険は大きな出費です。不要に高い金額を払わずに済むよう、しっかりと数社から見積もりをとり、比較しましょう。
火災保険は補償内容が多い分、複数の保険会社に個別に見積もりを依頼するのはなかなか大変な作業になるため、WEBサイトなどの一括見積もりサービスを利用するのもよいでしょう。
2.割引制度を利用する
保険会社によっては、独自の割引制度を設けているところもあります。以下はその一部です。
・新築割引
保険の対象となる家が新築であることを条件に割引をするのが「新築割引」です。建物の新築年月から11ヶ月後の月末までに適用されるのが一般的です。
・築浅割引
築年数が10年未満の物件に適用される割引です。
・耐火建築物割引
耐火性能が高い建築物に適用される割引です。一般住宅の木造住宅では「省令準耐火構造」の住宅で適用されます。
・ホームセキュリティ割引
保険会社指定セキュリティシステム(火災監視サービスなど)を導入することにより、リスクの軽減が見込めることから割引が適用される制度です。
・オール電化住宅割引
オール電化ガスと違って火を使わないため、火災のリスクが低くなると言われています。そのためオール電化住宅には割引を適用している保険会社もあります。
・消火設備割引
スプリンクラーや屋内消火栓、自動火災報知器などが設置されている「店舗併用住宅」に適用される割引制度です。
・エコ設備割引
エコジョーズ・エコキュート・太陽光発電など、エコ設備を取り入れている住宅に適用される割引制度です。
【その他、こんな割引制度もあります】
・ノンスモーカー割引
・S評価割引
・WEB申し込み割引
割引制度は各保険会社によって違うため、自分が適用できる割引がある保険会社かどうかで選ぶのも良いでしょう。ただ、割引が適用されるからといって火災保険料が他の保険会社に比べて安くなるかどうかは別の話です。
あくまで選択肢のひとつとして考慮しましょう。
3.不要な補償を削る
火災保険には火災の場合の保険だけでなく、地震や水災、風災・雹災・雪災など様々な補償がつけられます。補償内容それぞれに保険料がかかっているため、保険料の内訳と同時に住宅の地域のハザードマップなどを確認し、必要ないと思われる補償は外してしまうことも火災保険を安くおさえるポイントです。
【火災保険の補償内容】
・火災
・落雷
・風災、雹災、雪災
・破裂・爆発
・水漏れ
・水災
・盗難
・建物外部からの物体の落下・衝突
・汚損、破損
・地震
※地震による被害の補償は火災保険ではなく、地震保険にセットで加入した場合に適用されます。
ただ、近年は大きな災害が毎年のように起こっていますよね。自治体が公表しているハザードマップが想定している以上の規模の災害が起こる可能性もありますので、「絶対にないだろう」と考えられる以外の補償を外してしまうことはあまりおすすめできません。
また、家財保険の補償料も削ることができるポイントですが、必要以上に削ってしまわないよう、「万が一」のことを慎重に考えて決めましょう。
4.長期契約にして一括払いする
火災保険は、最長10年までの契約期間を定めることができます。(そのうち地震保険は最長5年契約)
長期契約で一括払いをすると、1年に1回契約更新をして支払いを都度行うよりもトータルでの保険料の支払いが安くなります。こまめに保険の見直しをすることはないという方は、長期契約での一括払いがおすすめです。
ただ、もちろん最長10年分を一括で支払うとなるとそれなりの大きな金額になるため、家計に無理のない範囲で考慮しましょう。
5.免責金額を設定する
火災保険には免責金額を設定することができます。免責金額とは、「保険がおりるときに自己負担する金額」のことで、火災保険の場合、0円(自己負担なし)から10万円ほどの金額を設定できます。
たとえば、免責金額を5万円に設定していた場合、30万円の損害が発生して保険がおりる際には免責金額で設定した5万円が引かれた「25万円」を保険料としてもらうことができます。
免責金額を設定することで、どの程度の保険料が抑えられるかは保険会社によって違いますので、見積もりの際に確認しましょう。
また、免責金額を多く設定してしまうと、いざ保険料が必要なときに、必要な分の保険料を受け取れないという状況になってしまいます。自身が支払いが可能な額を見極め、災害のリスクを考慮した上で免責金額を決めることが大切です。
6.省令準耐火構造の家にする
住宅の仕様でも、火災保険の金額を抑えることができます。それが建築基準法で定められている「省令準耐火構造」です。
保険の内容によっては、省令準耐火仕様ではない住宅に比べて保険料が半額以下になることも。
省令準耐火仕様の特徴は、隣家などからの火事の影響をおさえる「外部からの延焼防止」・火災が発生した部屋から一定時間は火が出ない「各室防火」・延焼を遅らせる「他室への延焼遅延」の3つです。
家を建てる前に、省令準耐火仕様が可能なハウスメーカーかどうかを確認することも必要です。すでに住宅のプランが固まっている状態だと、省令準耐火の基準を満たす工事を追加しなければならず、追加費用がかかってしまうこともあります。
また、室内壁の素材や各部屋の区切りなど、決められた基準を満たすために理想のデザインや間取りを諦めなければならない場合もありますので、「こんな家にしたい」という思いがしっかりと固まっていて、耐火構造にするとそれが叶わなくなってしまうという方は、省令準耐火構造以外の部分で火災保険を抑える工夫をしましょう。
まとめ
現在は新築購入時に住宅ローンを組む方がほとんどで、火災保険料は購入時の「諸費用」として考えておかなければならないものです。セイカホームでは、「無理のない」住宅ローンを組んでいただくために、様々なことを考慮し、お客様からの家づくりについてのご相談を受け付けていますので、ご不安なこと・「家づくりにかかるお金」についての疑問など、お気軽にお問い合わせください。