家族にとって「最高の間取り」とは?暮らしやすい間取りのための10のポイント
みなさんが今お住まいの家は、どんな間取りでしょうか?日々の生活に直結する、家の間取り。家の中で、不便を感じることなく快適に暮らし続けるためには、「暮らしやすい間取り」を重視することが不可欠です。
特に、これから家づくりをおこなう方は、生活動線や家族のコミュニケーションのとりやすさなどを考えて、間取りに悩まれる方もいらっしゃるかと思います。
そこで今回は「暮らしやすい間取り」にするための10のポイントについてお話していきます。
1.生活動線を考える
生活動線というのは、「日常生活の中で、人がどのような動きをするか」という行き来の線のことです。生活動線が複雑であれば、何かをするためにあちこち動き回らなければならない「暮らしづらい家」、シンプルであればあるほど「暮らしやすい家」ということになります。
たとえば、朝の忙しい時間は家族が一斉に洗面台やトイレを利用しますよね。家族の多いご家庭や、同じ時間に同時に動く人数が多いご家庭の場合、1階部分だけでなく、寝室のある2階フロアにも洗面台やトイレなどの設備を置くと、混雑が避けられ、みんなが快適に過ごすことができます。
また、来客の多い家では生活スペース(リビング・ダイニングなど)と来客用スペースを分けると良いでしょう。玄関からすぐのところに応接用の和室を作るなどすれば、来客のたびに生活スペースをきれいに掃除する必要がなくなり、家事の負担を減らすことができます。
2.家事動線を考える
家事動線は、文字通り「家事をするための動線」です。家事動線が優れていると毎日の家事負担が軽減でき、暮らしのゆとりに繋がります。
たとえば、水回りを一箇所にまとめることで、キッチン・お風呂・トイレの掃除や洗濯などの家事をする際に、行き来する距離が少なくて済むため時短に繋がります。
また、食材をたくさん買ってきた際などに、玄関からキッチンまでの距離が長いと一苦労…なんてことも。勝手口を設置し、駐車場からそのまま運べるようにすることで解消できます。
洗濯物の干し場も、毎日の家事においてはとても重要な部分です。1階の外に干すのか、2階のベランダに干すのか、洗面脱衣室やサンルームに室内干しをするのか、ルーフバルコニーを使用して雨が降っても濡れないようにするのか…など、様々な選択肢があるため、間取りを考える際には気にしておきたいポイントです。
3.階段の位置を考える
階段の位置は、家を建てた後の家族の暮らしに大きく関わってくる部分です。
たとえば、リビング(LDK)に階段を配置すると、毎日帰宅した子供たちが2階の自室に向かうまでに必ずリビングを通ることになります。外出時も同様で、毎回家族と顔をあわせることになり、階段ひとつで家族のコミュニケーションの機会を増やすことができるのです。
冷暖房効率が気になる場合には、玄関近くに階段を設置する方法が適していますし、生活動線を考えると家の中央に階段があった方が便利です。
4.玄関の位置・使い勝手を考える
毎日家族が出入りする玄関。位置や使い勝手がよくないと、自然と不満が溜まってしまいやすい箇所でもあります。駐車場から出入りはしやすいか、玄関の広さや収納は十分か、など考えなければいけないポイントはたくさんあります。靴が多かったり、アウトドアを頻繁にするご家庭などはシューズクロークが隣接していると常に玄関をすっきり保つことができて◎。
最近は玄関の土間スペースを増やすことで、自転車を置いたり、子どもの外あそび用のおもちゃを置いたりと、玄関をより有効活用する方も増えています。
5.収納場所・量を考える
家(戸建て)の収納量は、全体の床面積の12~13%あると安心だといわれています。
新築住宅に引っ越してすぐは十分に感じる収納量でも、暮らしているうちに子どもたちの成長や家族構成の変化によって後々物で溢れかえった家になってしまう、というケースも多々あります。
せっかくマイホームを建てるなら、すっきりとした家を保ちたいですよね。
各部屋に収納スペースを設置するだけでなく、ウォークインクローゼットやシューズクローク、ファミリークローゼットなど、家族全体で使える大きな収納があるとより便利になります。また、洗面室に可動棚を設けたり、キッチンにパントリーや床下収納、トイレに収納棚…など、実際の暮らしを想像しながらどこに収納があると良いかを考えることをおすすめします。
6.子育てのしやすさを考える
「子育て」の面でも、家の間取りは大きな影響をもたらします。
たとえば、料理をしている最中も子どもたちを見守ることができるように対面型キッチンを選んだり、ちょっとした畳スペースや和室を設けることで、洗濯物をたたんでいる横で子どもがお昼寝できたり。リビングの横に子ども専用の遊びスペースを設ければ、多少散らかっていても心に余裕を持って生活することができ、散らかっている箇所がまとまっていれば片付けも楽になります。
7.将来を考える
家は何十年も暮らすことになる大きな買い物です。
子どもたちが自立した後、夫婦二人の暮らしになったときを想像しておくことも大切です。
たとえば、バリアフリー。できるだけ段差をなくして、足腰への負担を抑えたり、転倒事故を防ぐことを考えましょう。もし車椅子を使用することになったケースも想定して、廊下の幅を確認しておくのもポイントです。
また、生活機能や寝室を1階にまとめておけば、将来は階段の上り下りをする日々の負担をなくすことができます。
8.採光を考える
家を建てる上で、日当たりは「最重要ポイント」といっても過言ではありません。
快適な家というのは「夏は涼しく、冬は暖かい家」。
日中の日照時間が一番多いのは南側です。昼間の時間帯に家にいることが多いご家庭では、室内が自然光で十分に明るくなるため照明をつけずに過ごすことができて電気代の節約にもなります。
しかし、夏場は「自然光が入りすぎる」ために室内の気温が高くなってしまい、暑さで冷房の使用時間が増える、ということも考えられます。もちろん、反対に「冬場はあたたかくなりやすい」というメリットも。
朝日を浴びたい、朝を気持ちよく過ごしたいという方におすすめなのが東向きの窓。
朝日が最も入る東側に窓を設けることで、さわやかな朝の光を感じることができます。
また、階段や吹き抜け部分など上部に窓を配置することで、生活空間に広く明るさを取り込むことができます。
9.通風を考える
家の風通しは、日当たりと同じくらい大事なポイントです。
風通しの良い家=窓が多い家、というわけではありません。空気の流れを考慮して、窓の位置を決めることが重要です。日本の一般的な地域では、春から秋にかけての自然風は南から北に向かって吹いています。そのため、部屋の南と北の2面に窓を設置すると効果的です。
隣家との距離が近いなどの理由でどうしても窓が設置できない場合は、換気扇をうまく使うことでも空気の循環を行うことができます。
換気扇といっても、キッチンやトイレなどに設置されている換気扇だけではありません。
現在の戸建てには、シックハウス対策のため、建築基準法によって24時間換気システムの設置が義務付けられています。
常時空気を入れ替えてくれる24時間換気システムにも、実は3つの種類が存在します。
・第1種換気方式
第1種換気方式は、給気と排気の両方を換気扇で行います。
空気の流れをコントロールしやすい(自然換気よりも効果が高い)というメリットがある一方で、換気扇の設置数が増えるためコストが高くなります。
・第2種換気方式
第2種換気方式は、給気は換気扇で行い、排気は自然換気で行います。
あまり一般住宅では使われず、工場のクリーンルームなどで採用されています。
・第3種換気方式
第3種換気方式は、排気は換気扇で行い、給気を自然換気で行います。
比較的結露が起こりにくく、コストも抑えられるため一般的な住宅で最も採用されているものが第3種換気方式です。ただ、冬場の冷たい空気を自然換気で取り入れるため、室内を寒いと感じることがあるかもしれません。
10.機能性を考える
生活する上での機能性は、間取りを考える中でどれだけ具体的に暮らしをイメージできるかにかかっています。家具や家電をどのように配置したいかを考えたり、日々暮らす上での利便性を考えることで、コンセントの位置やスイッチの種類・場所が決まるのです。
実は、コンセントの位置や数に不満がある人は新築住宅を建てた人の中で半数近くいると言われています。いざ家に住み始めてから気づくことが多い部分ということですね。
たとえばリビングはテレビまわりに、レコーダーやスピーカーなどの設置を考えてコンセントを多く設置するかもしれません。でも実際住んでみると、リビングでは掃除機や空気清浄機、加湿器、電気ストーブ、スマートフォンの充電など、予想よりたくさんの電化製品を使用していた…ということも。
照明スイッチはどうでしょうか。
玄関、廊下、トイレなどは、ご家庭によってはセンサーライトの方が向いているかもしれません。お風呂や洗面台、階段の電気などは直感的に押しやすい場所にあるでしょうか。複数のスイッチが固まりやすいLDKは?…など、それぞれの場所での暮らし方をいかに具体的にイメージするか、で住んだ時の利便性・機能性が変わってきます。
まとめ
今回は暮らしやすい間取りのための10のポイントをご案内しました。
新築住宅を購入する際には、考えることがたくさんありますが、いざマイホームでの暮らしをスタートした時に「もっとこうしておけばよかった」が生まれないよう、大切なポイントを知っておくことが大切です。
セイカホームでは、「暮らしやすい間取り」を追求した住宅プランをご用意しています。経験豊富なスタッフがそれぞれのご家庭にあったプランをご案内することが可能ですので、お気軽にお問い合わせください。