【家づくりのポイント】基本性能の高い家って?家づくりに必要な「住宅性能のキホン」について詳しく解説

はじめに

これから家づくりを始める方は、家の価格や間取り、デザインなどいろいろなことを「どうしようかな」と考えますよね。家の価格は建てた後の家計に影響しますし、間取りやデザインについても、一生に一度の家づくり。たくさんこだわりを詰め込んだ家にしたい!と考えるのは当然のことです。

どんな家を建てようか?と考える時には間取りやデザイン、住宅設備などと一緒に「家の基本性能」についてもしっかり把握した上で家づくりを進めていただきたいと思います。家の基本性能は、家を建てて住み始めてからの快適さ、安心に直結します。今回は、家づくりのポイントとして、家の基本性能とは何なのか?またなぜ家の基本性能が大事なのか?について解説します。

家づくりにおいて「家の基本性能」は非常に重要

「家の基本性能」と言われてもなかなかピンと来ない方も多いのではないでしょうか?そこでわかりやすく「自動車」に例えてみましょう。自動車には様々な大きさ、デザイン、色のものがありますよね。しかし、自動車は道を走行するためのものですから、『走る』『曲がる』『止まる』ことが車に求められる基本性能という風に考えることができます。

むしろ色やデザインより、これらの基本性能がきちんとしていないと、自動車としての機能を果たせないことになります。基本性能とはそういう重要な要素である、ということです。

家においても同様で、基本性能がきちんとしていない家は、実際に住み出してから快適に過ごすことができなかったり、安心して過ごすことができなかったりする恐れがあるということです。せっかく家を建てたのに、いざ住む時に快適でない、安心できない…。それでは家族で心安らかな生活を送ることは難しいかと思います。言ってしまえば、間取りやデザインなどよりも「家の基本性能」は重要だといえます。

近年は住宅の性能に対する関心が高まっている

少し前までの家づくりにおいては、まず何より価格や間取り、デザインなどに目が向きがちでした。それらはもちろん、家を建てるに当たって重要な要素であることは間違いないのですが、その一方で住宅の性能、例えば「省エネ性」「耐震性」「耐久性」といった、建物としての家の性能について若干軽視気味だった部分は否めません。

近年は日本各地で地震や台風、大雨などによる大規模な自然災害が毎年のように発生しています。熊本県においても、2016年の熊本地震、2020年の人吉・球磨地域の洪水などが発生しており、相当数の家屋の倒壊・損壊などの被害が発生しました。

相次ぐ大規模な災害による被害を受けて、日本全体で住宅の安全性や耐久性など性能に対する関心が高まっていきました。

それに加えて現在、さらに住宅の基本性能への関心が高まっている理由があります。それは「コロナ禍による生活様式の変化」です。ステイホームやリモートワークなど、家の中で生活する時間、仕事をする時間が増えたことにより、今までよりも在宅時間が快適になるような住宅の性能が求められるようになってきています。

昨年、新型コロナウィルスの感染ピークとなった第5波(2021年8月ごろ)の時期は、真夏だったことも手伝い、「部屋の暑さ・エアコンの効きの悪さ」や「光熱費アップ」などを感じた方が多かったと言われています。

家において室内温度(涼しさ·暖かさ)は住み心地を左右しますし、光熱費がかさめば、家計には大きな負担となります。さらに昨今では、電気料金・ガス料金などの料金の値上がりが続いており、家における省エネ性能への関心はどんどん高まっている状況です。

世界的な「脱炭素社会」への動きから日本でも住宅の省エネが義務化へ

さらに、住宅の省エネ性能に注目が高まっているもうひとつの理由は、世界的な「脱炭素社会」に向けての流れです。日本においては「2050年カーボンニュートラル」を宣言し、2021年11月にはイギリスで「国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)」が開催されました。

こうした世界的な流れの中で、日本では2021年4月から住宅建築時の「建築士による省エネ性能の説明」が義務化されるようになり、2025年度からすべての新築住宅で省エネ基準への適合が義務化される予定となっています。

国土交通省では2022年度から若者・子育て世帯を対象に、省エネルギー住宅に最大100万円の補助金を支給する新制度がスタートしました。日本は脱炭素への取り組みが諸外国と比較して遅れていたのですが、住宅の省エネ対策が本格化してきているといえます。

住宅の基本性能について詳しく知ろう

住宅の基本性能を表す必須項目は「省エネ性」「耐震性」「耐久性」「維持管理性」の4つ

それではここからは、住宅の基本性能とは何なのか見ていきましょう。まず住宅性能を表す項目には「省エネルギー性」「耐震性」「耐久性」「維持管理」4つがあります。それぞれの項目について解説していきます。

1:省エネルギー性

現在、住宅の基本性能の中でもっとも重要かつ関心が高いのが省エネルギー性、いわゆる「省エネ性能」です。2021年4月から、住宅の建設時には建築士による説明が義務化され、2025年には全ての新築住宅で省エネ基準への適合が義務化される予定となっています。

どのように住宅の省エネルギー性を高めるのかですが、これは建物の「断熱性」が重要になります。断熱性は、「熱損失係数(Q値)」や「外皮平均熱還流率(UA値)」という数値で表されます。Q値·UA値は「室内の熱がどのくらい外に逃げにくいか」を表すもので、これらの数値が小さければ小さいほど熱が逃げにくい=断熱性の高い建物である、ということになります。

2: 耐震性

日本では1995年の阪神淡路大震災や2011年の東日本大震災などの大地震が発生するたびに、住宅の耐震性について急激に関心が高まりました。以前の住宅の耐震性に対する考え方は「震度6~7程度の地震に対して倒壊しないこと」だったのですが、震災から10年以上が経過している現在では「複数回の大地震にも耐えられること」また「大地震でも重大な損傷を受けず住み続けられること」というところまで住宅の耐震性を高めるのが基本になりつつあります。 

3:耐久性・維持管理性

耐久性や維持管理性は省エネ性や耐震性と比較して若干優先度は下がりますが、家づくりを行う上で考慮しておくべき項目です。どんなに丈夫な建物を建てたとしても、建物は年数の経過とともに必ず劣化していきますので、定期的な補修やメンテナンスが必要となります。

住宅の基本性能としての耐久性は「劣化を可能な限り抑えられること」であり、維持管理性とは「住宅をメンテナンスしやすい構造にしておくこと」というように捉えていただくと良いかと思います。

住宅の耐久性を高める方法としては、柱·基礎·土台·外壁などの防腐·防蟻処理や、基礎の床下の防湿·換気などが挙げられます。維持管理性を高めるには、点検·補修のための点検口等を設けることなどが代表的な方法になります。

高い基本性能の住宅を建てることのメリット

住宅の基本性能とは、間取りやデザインとは異なり、目に見えにくい部分が多く、地味に感じてしまいがちです。また、基本性能を上げるためには、追加のコストがかかる場合もあります。しかし、基本性能の高い住宅を建てることで得られるメリットがあります。

メリット1:快適な暮らし·健康な暮らしが送れる

住宅の断熱性や換気性能などは生活を送る上での「快適性」に大きく関係しています。単純に暑い·寒いという問題だけではなく、断熱性の低い建物は結露によるカビの発生やアレルギー発症の原因になります。また断熱性が低い住宅では、部屋の温度差によるヒートショックをはじめ、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まると言われています。断熱性の高い家は快適な暮らしに加え、健康的な暮らしを送ることができる家だということです。

メリット2:光熱費の削減につながる

省エネルギー性の高い住宅を建てることで、エアコンなどの冷暖房にかかる光熱費を安く抑えることができるようになります。夏は暑く、冬は寒い日本において、エアコンなしで快適に生活できるのは、1年のうち4ヶ月程度です。残りの期間は冷房や暖房を使って生活するのですから、当然その分の光熱費は上がり、年間で見れば相当額となり、家計にとっても大きな負担になります。

省エネ性の高い住宅では、光熱費が年間数万円レベルで安くなるというケースもあります。また、太陽光発電システムや家庭用蓄電池などと組み合わせることで、実質的に「光熱費ゼロ」にすることも現在では可能です。光熱費の削減は、長期的に大きなメリットとなります。

メリット3:住宅ローン減税や金利などの優遇

「長期優良住宅」や「低炭素住宅」などに代表される性能の高い住宅を建てた場合には、税制面での優遇やローン金利の優遇などを受けることができます。

メリット4:地震保険料の割引

耐震性能の高い住宅を建てた場合には、地震保険料の割引が受けられます。特に耐震等級「3」の住宅の場合には、保険料が半額まで割引されるので、非常に大きなメリットとなります。

基本性能の高い家を建てておけば将来的に得をすることが多い

このように、性能の高い住宅を建てることで、生活面やお金·税金の面でも様々なメリットがあるということはご理解いただけたと思います。それでも、住宅の性能アップにかかる費用を考えると躊躇してしまう、という方もいらっしゃるかもしれません。

住宅の性能アップのコストはいわゆる「初期費用」となります。家を建てるときに必要なお金が増えることになります。しかし、住宅の性能を上げておくことで、光熱費など住みはじめてからの「ランニングコスト」は下げることができます。

節約できる費用は1ヶ月単位など短いスパンで見ればあまり多くないように感じてしまうかもしれませんが、1年、5年、10年、20年…と長いスパンで見ればかなりの費用を抑えられ、結果的に住宅の性能を上げるためのコストを上回ることも多々あります。

現在、電気料金·ガス料金などのエネルギー料金や各種保険の保険料などは上昇しており、これからさらに値上がりを続けていく可能性も高いと言われています。コストをかけてでも基本性能の高い家を建てた方が将来的に得をするケースも多いかと思います。

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